H.K.
品質部 研究管理課 主任
2016年度入社 食品科学科卒
弊社は250年以上前からみりん蔵を営んでいます。歴史の教科書の中にしか存在しないと思っていた江戸という世界から、令和の現在までをみりんという調味料で地続きにしている、改めて考えると凄いことです。
その醸造技術を代々受け継ぎ、また次の未来へ継承していくのはあくまで現場で作業をしている方たちですが、私も品質管理的な側面でその一助になれればという思いで日々仕事をしています。
入社を決めた理由
昔から食に強い関心があり、大学では食品科学を学んでいました。就職活動時は食品メーカー、食品商社、様々な企業との出会いがありましたが、その中で地元の老舗みりん蔵に興味を持ち、マスプロダクションに舵を切らずに昔ながらの製法で歴々とみりんを醸造している姿勢に惹かれて入社を決意しました。
仕事内容とやりがい
研究、品質管理、生産管理、現場のサポートなど色々な業務に携わってきましたが、現在は入社時と同じ部署に戻って主に品質管理をしており、最近では食品安全規格の認証取得プロジェクトに参加しています。世界中で食品安全が声高に叫ばれる今日ですから、碧南の片田舎にある弊社においても国際基準の製造システムに対応していかなければならない局面を迎えています。
長きにわたって九重の味を醸してきた蔵や設備、伝承の技、未来へ遺し紡いでいくべきものと、時代に即して更新すべきもの、これらの取捨選択が難しいところではありますが、やりがいに繋がれば良いなと思っています。
今後の目標や課題
みりんの世界は奥が深く、入社から9年目を迎えた今でも新しい発見があり、また直面する問題も絶えません。専門的な話になりますが海外原料の価格高騰の煽りを受けて製造資材が不足しており、その代替品探しが直近の課題です。
一朝一夕で熟成を進めることが出来ないのはみりんも人間も同じですので、品質管理という仕事は日々少しずつの知識の積み重ねが大切だと思っています。その先に、数年後、あるいは十数年後、「みりんのことならこいつに聞け」と頼りにされるような自分が立っていたら嬉しいです。
ある1日の流れ
- 09:00-
- 出社
分析機器の校正・試薬や培地の調製 - 09:30-
- メールを確認
営業部からの依頼資料の作成 - 11:00-
- 取引先の企画部の方を対象に
工場見学の案内 - 12:00-
- 昼食
- 13:00-
- 製品の成分分析、微生物検査
- 15:00-
- 衛生管理のコンサル業者と打合せ・
現場検証 - 16:00-
- 個人の研究テーマを進める
- 18:00-
- 退社
後輩と市の体育館で趣味のスポーツ
企業というのは業種や地域を限定しても実にたくさんの選択肢があり、このページに辿り着いた皆さんにおかれましても多いに迷われている真っ只中かと思います。ですが、自分の人生という大きな資産の大半を捧げる先を決めるわけですから、どれだけ考えても考えすぎではないと思います。
就職活動は自分自身を見つめ直す良い機会です。様々な企業、人と正直に接することで自分がどんな人間なのかが自然と見えてくると思うので、模範人間になろうと無理に着飾らずに、ナチュラルな自分をぶつけるようにした方が自分に合った企業が見つかるかもしれません。